時は誰も待ってくれない 上
「真由」
「ん?」
「これ」
そう言って優は一つの小さな紙袋を渡してきた。
優を見ると困ったように笑っていて私はそれを受け取る。
「開けていい?」
「どうぞ」
丁寧にテープを外して袋を開けると中からさっき見た小さなキーホルダーが入っていた。
「これ…」
嬉しくて優を見上げると携帯を横で揺らしながら一緒に揺れているペアのキーホルダー。
「真由、ペアとか好きか分かんないけど…」
三日月型に分けられた二つのキーホルダー。
優には太陽に照らされる地上を。
私はその光で輝く深海だった。
「ん?」
「これ」
そう言って優は一つの小さな紙袋を渡してきた。
優を見ると困ったように笑っていて私はそれを受け取る。
「開けていい?」
「どうぞ」
丁寧にテープを外して袋を開けると中からさっき見た小さなキーホルダーが入っていた。
「これ…」
嬉しくて優を見上げると携帯を横で揺らしながら一緒に揺れているペアのキーホルダー。
「真由、ペアとか好きか分かんないけど…」
三日月型に分けられた二つのキーホルダー。
優には太陽に照らされる地上を。
私はその光で輝く深海だった。