時は誰も待ってくれない 上
いつの間にか私は目を閉じていて吸い込まれるように深い眠りへと落ちていた。


『高橋』

どこかで呼ばれている。

『高橋』

すごくすごく悲しそうな声で。
そっと目を開けると遠くに人が居て眩しくて見えない。

『高橋…』

悲しそうな声で私を呼ぶと風が強く吹いた。
< 141 / 186 >

この作品をシェア

pagetop