時は誰も待ってくれない 上
10時…40分…
ん?10時40分?

「10時40分!?」
その数字にやっと理解した私はベットから飛び起きてありえないスピードで階段を下りる。
「和樹!!!」
リビングのドアを開けても誰もおらず…。
机を見ると置き手紙がおいてあった。
“姉貴、ドンマイ”
わなわなと置き手紙を握る手が震える。
遅刻すると分かっていて私を起こさなかったのね…
何よドンマイって!!!
「バカ和樹ぃ!!!」
頭の中で舌を出して馬鹿にしたような顔をする和樹がちらつきながらも私はダッシュで制服に着替えた。
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