時は誰も待ってくれない 上

裏庭は静かでサァ…っと冬の風が吹く。

あぁ、もうすぐ冬休みだ。

しばらく中谷に会えないんだ。

私を抱きしめる中谷は私よりもはるかに身長は高いのに私よりも小さく見えた。




あの時すでに隼人は私に助けてと心で叫んでいたんだ。
全然気づかなかった。いや、気づけなかった。
分からないよ隼人…、
どうしてもっと早くに気づいてあげられなかったんだろう…。
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