時は誰も待ってくれない 上
固まる私達にさらに追い討ちを掛ける。
「高橋さん、誰に告白すんの?」
身を乗り出して後ろの席から聞いてくるその男の子は眉を下げて興味津々に聞いてくる。
ど、どうしよう?
中谷が好きです!なんてこんな注目の中言える訳が無い。
どう返したらいいの?
「えーっと、その…」
さらに集まる私への視線。
やばい、変に汗が出る…。
私はかなりパニック状態になって目を泳がせることしかできない。
言ってしまったらどうなるの?てかなんでその男の子はそんなに興味津々なの?
そのくせなんでそんなにシュンとした顔をしてるの?
あぁ、もう嫌だ。
私は視線に耐えれず席を立ったとき、教室の後ろの扉が勢い良く開いた。
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