時は誰も待ってくれない 上
「え…?」
私の告白は中谷の一言で遮られた。
「最近、仲いいもんな」
そう言って私から顔をそらして言う。
「いいんじゃね?すげーお似合い」
「何言って…」
「おめでと」
最後に中谷は私を見てそう言うと教室を出ていってしまった。
私は力なく床に座り込む。
追いかけられなかった。止められなかった。
最後に見た中谷の瞳がまた悲しそうに揺れていたから。
それに否定できなかったから。
山下くんのことを嫌いだとはっきり言えないことがあるから。
告白されて振ったけど一瞬でも山下くんを男の人だと思ってしまったことがあるから。
中谷からすれば虫がいい話だ。
そんな私が中谷に告白なんて最初から許されないことだったのかもしれない。
私の告白は中谷の一言で遮られた。
「最近、仲いいもんな」
そう言って私から顔をそらして言う。
「いいんじゃね?すげーお似合い」
「何言って…」
「おめでと」
最後に中谷は私を見てそう言うと教室を出ていってしまった。
私は力なく床に座り込む。
追いかけられなかった。止められなかった。
最後に見た中谷の瞳がまた悲しそうに揺れていたから。
それに否定できなかったから。
山下くんのことを嫌いだとはっきり言えないことがあるから。
告白されて振ったけど一瞬でも山下くんを男の人だと思ってしまったことがあるから。
中谷からすれば虫がいい話だ。
そんな私が中谷に告白なんて最初から許されないことだったのかもしれない。