ラベンダーと星空の約束
「だから…それに関してはごめん。
でも、なんとなく分かるでしょ?私の気持ちが誰に向いているのか」
「…… 大樹?」
「違うってば!!」
「ハハッ 冗談だよ。
分かってるつもりだけどさ…
何か微妙に不安なんだけど。
ゆかりちゃんて天然だからさ…」
「天然?
今までそんな風に言われたことないのに。
瑞希君には人の気持ちに疎いって言われたけど、それと同じ意味での天然?」
「まぁ…近いな。
人の気持ちも自分の気持ちも、
特に男心が分かってない」
人の気持ちと男心に関しては否定しないけど、
私って自分の気持ちも分かっていないの…?
人の気持ちも自分の気持ちにも疎い私って…
人間としてどうなんだろう……
小学校の道徳の授業から、やり直した方がいいんじゃないだろうか?
流星は今の私の
一体何を好きになってくれたのかな……
「ゆかりちゃん、2日前のキスマークまだ付いてる?」
「付いてるよ。
痣が消えにくい体質だって言ったでしょ?くっきりハッキリ付いてるよ。」
「ならいいや…
一ヶ月待つからさ、頼むから大樹になびかないで……
夏休み明けに悲しい返事をされたら、俺立ち直れないかも」
「もうっ、大樹は幼なじみだって言ってるのに信じてよ!
流星こそ、女の子達とはどうなってるの?
私に告白しておいてまさか…」
「とっくに皆とお別れしてるよ。
一ヶ月以上エロいことしてないんだけどー
ゆかりちゃんは今返事くれないしー
寮に帰ったら、素麺大会の賞品で、一人淋しく息子を宥める羽目になるんだろーな。あ〜あ」
「………」
それって…
私が今全てを打ち明けていたら、今夜が初体験になっていたってこと…?
いくら何でも早過ぎる。
返事を先延ばしして正解だったかも……