ラベンダーと星空の約束
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これがあの夏最大の思い出。
流星は昔も今も目の上の……何だっけ?
目の上の…吹き出物?
何か違うな…あっ タンコブか。
つまり邪魔な存在なんだよ。
紫は何であんなキザ野郎が好きなんだよ。
紫の男の好みは頭が良くて大人ぶって、恥ずかしい台詞を照れずに真剣に言える奴。
好きなタイプを聞いた訳じゃねぇけど、多分そんな感じだと思う。
紫に好かれたいなら俺もそうなればいいんだろうけど……無理。
なれるわけねぇだろ。
それじゃ俺じゃなくなっちまう。
俺が紫のタイプじゃない事も、紫のドツボが流星でも、今更そんな事に落ち込んだりしねぇ。
紫が流星を想ってきた以上に長い年月、俺は紫を想い続けてる。
流星に恋してる紫を
間近で見続けてきたんだ…
『流星はやっぱり流星だった!』
『本質は私の好きな、あの夏の流星のままだった!』
そんな事今更言われても
「やっぱりな」くらいにしか思わねぇよ…