ラベンダーと星空の約束
 


テーブルを拭いているアルバイトの男の人に声を掛けた。



「それ終わったらバックで洗い物してる男の子と仕事代わって下さい。

彼はもう上がりの時間なんで」



私より10歳程年上に見えるその人に「あんた誰?」みたいな顔をされたけど、

ここの娘だって簡単な挨拶をすると素直を従ってくれた。



彼がバックに下がってから少しして大樹が出てきた。



「おう、紫お帰り」



「ただいま。大樹もう上がって? 15時…5分過ぎちゃった。ごめんね?」



「まだ混んでるから、もう少し手伝ってもいいぞ?」



「ありがと。でも大丈夫。
ほら、店全体が上手く動く様になったでしょ? 」



「そうだな……お前がいたらこんくらいの混み具合は平気だな。

俺、畑の草むしりでもやってくるわ。じゃあな」



「大樹、明日からもう来なくていいから」



「ハハッ 俺クビ?」



「クビクビ!なんてね。
本当は暇じゃないのに手伝ってくれてありがと」



「おー感謝しろよー。夜、お前んち行くから」



「うん!また後でね!」




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