ラベンダーと星空の約束
駆け寄ってきた青空は、大樹を私から引きはがそうとする。
しかし力の差は歴然。
腕一本で突き飛ばされ、尻餅をついた。
「青空!無理やりじゃない!
私…大樹と付き合うことにしたから……
驚かせてごめんね…何か用だった?」
「電話…鳴らしても出ないし…
夕飯用意する時間だと思って……」
「あっ、そうだよね。
ごめん私もすぐに帰るから……先に帰っててくれる?」
「姉ちゃん……
マジで無理やりじゃないんだよね?
俺、本当に帰ってもいいんだよね…?」
「うん…… 出来れば…見なかった事にして?ごめん……」
「分かった。俺の方こそ邪魔してごめん……」
青空が帰り、再び襲い来る痛みに耐えること数分…
大樹が体を震わせ、ゆっくりと私の中から出て行った。
痛みから解放され大きく息を吐き出した。
大樹が着替えているのを見て、私も起き上がろうとしたが、
腹筋に力を入れると痛みが走り、起き上がれなかった。
ベットに俯せに寝転びながら、細く長い息を吐き出した。
ベットのスプリングが沈むのを感じ、顔だけ動かし横を見た。
服を着終えた大樹は、ベットに座り私の頭をゆっくりと撫でている。
「痛かったか?」
「ものすっごい痛かった」
「悪い。加減が分かんなかった。
お前…マジで流星とはやって無かったんだな」