ラベンダーと星空の約束
並んで歩くと彼氏じゃなく仲良し女子高生にしか見えないし、
自分より可愛い男の子と歩くのは、女としての何かが傷つくのかもしれない。
私は別に比較されたって気にしないけど。
◇
テストが終了した放課後、
開放的な気分のクラスメイト達で教室はざわついていた。
手早く帰り支度をした私は、真由と千絵梨に手を振って別れ、
2階の瑞希君の教室に向かって階段を上がって行った。
途中で亀さんと擦れ違い、
これから瑞希君と買物に行く事を話すと、
「瑞希ならセーフなんだね。
まぁ、あいつとじゃデートには見えないからな〜」
と笑われた。
男の子と2人のショッピング、
大樹はきっと許さないだろう。
でも瑞希君なら大丈夫。
亀さんの部屋でホラーDVDを見せられて眠れなくなった夜、
瑞希君の隣で寝かせて貰ったけど、大樹は気にしていなかったもの。
瑞希君には失礼だけど、
大樹の中で彼は男に入らないらしい。
瑞希君の教室を覗くと、
友達と談笑していた彼が私に気付いて、コートと鞄を持って廊下に出てきてくれた。
「買物前に紫ちゃんに見せたい物があるんだけどさー
ちょっとこっち来て?」
意味ありげな笑みを見せた彼は、
私を隣のクラスの入口まで連れて行き、
ドアの中をそっと覗いてみる様に指示した。
瑞希君の隣のクラスは
流星のクラス。