ラベンダーと星空の約束
 


プレゼントしたい…
でもそれは迷惑?



流星にあげるのは有りか無しかと考え込んでいると、

瑞希君が後ろから私の肩に顎を乗せ、手元を覗き込んできた。




「それを大ちゃんにあげたいけど…迷惑?って考えて迷ってるの?」



「何で分かるの!?」



「僕の特殊能力を発揮したら、君の心の中なんか丸見えのだだ漏れだよ。

しかも僕には君だけじゃなくて、大ちゃんの心まで見えちゃう〜」



「特殊能力ね…
じゃあその能力を発揮して教えて?

流星は私からプレゼント貰ったら喜ぶ?困る?受け取ってくれない?」



「喜ぶに決まってるよ。
多分大ちゃんも……」



「流星も? 何?」



「教えてあげなーい」



「え〜? 瑞希君て時々私に意地悪だよね」



「意地悪? へえー。

君の事が心配で、大樹君へのプレゼント選びに嫌々付き合ってあげてる僕は、意地悪なんだ〜」



「あっ…すいません失言でした。
感謝してます。瑞希君は天使みたいです」



「〇〇のトリプルアイスでいいよ〜買物終わったら寄って行こ?」



「え!?トリプルって…890円もするよ?
しかも冬なのに寒くないの?」



「全然平気〜君と違って若いから〜」



「私の方が年下だよ!」





瑞希君が『流星は喜ぶ』と言ってくれたので、

星空のスマホカバーを購入した。



大樹にはメタリックシルバーに、ブランドのロゴが刻まれた男の子っぽい物を選んだ。



何とかプレゼント選びを終えて、瑞希君にトリプルアイスを奢り、寮に帰ると19時を回っていた。



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