ラベンダーと星空の約束
思ったより時間が掛かってしまったけど、
瑞希君との買物は楽しくて、まだ帰りたくないと思ってしまった。
上機嫌で柏寮の玄関ドアを開けると、
薄暗い上がり口で、流星が寒そうに身を縮め座り込んでいたので驚かされた。
「うわっ!大ちゃん驚かさないでよー。
何してんの?こんな寒い所にいたら風邪引くよ?」
「流星ダメだよ!
風邪引くわけにいかないんだから! 早く部屋の中に……」
「誰のせいだと思ってんだよ……」
「大ちゃん…、もしかして紫ちゃんが心配で待ってたの?」
「そうだよ!
学校であんな泣きそうな顔してたのに、何で瑞希と笑いながら帰って来るんだよ!
しかも帰るの遅いし、
電話しても2人共留守電だから、心配で待ってたんだよ!」
「流星…ごめん…
そんなに心配してくれてたなんて思わなくて…
ごめんなさい……」
「あっ そんなに凹まれると困るんだけど……
いや…こっちこそ怒ってごめん。
あのさ…参ったな…瑞希何とかしてよ」