ラベンダーと星空の約束
 


「アハハッ冗談だよ。
えっとね……あれ?私が欲しい物って何だろ?

蛍光ペンの黄色と付箋は使い切ったから、買わないといけないけど」



『そんなもんは自分で買え。
何もねーの?んじゃ適当に買うぞ?』



「うん。 何かな?って思いながら箱を開ける方が楽しいし、大樹が選んで?

あっ! このブレスレットみたいに高い物はやめてよ。

私、本当に安いプレゼントしか用意してないから」



『分かった。
じゃあ、あれにするか。
じゃが芋に顔描いたやつ』



「アハハハッ!そういえば、そんなプレゼントくれてた時もあったよねー!

あれ、お母さんに渡してその日の夕食の肉じゃがになったんだよ」



『へー、それは知らんかった』





大樹と子供の頃の思い出話を少ししてから電話を切った。



こたつにすっぽり入っていた為か、それとも大樹の声を聞いたせいか、


冷えていた体が、さっきよりは暖まった気がした。





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