ラベンダーと星空の約束
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◇◇◇
「メリークリスマース!
イエーイ!
紫ちゃん買い出し行くよー! 準備出来てるー?」
「はーい…って、えっ!?
その格好で行くの!?」
12月24日の土曜日のお昼前、
やけに上機嫌な瑞希君が、サンタコスプレで私の部屋にやってきた。
もちろんその衣装は女性物で、
白いフワフワのファーで縁取られた赤いミニのワンピースに、
同じ素材の帽子とショールを身に付けていた。
今日は柏寮の皆でクリスマスパーティーをやろうと計画していた。
午前中に買物と飾り付けをして、
昼から夜中までたっぷり騒ぐ予定になっている。
私と瑞希君が買い出し係で、
冬場の人混みを避けたい流星には、飾り付け係をやって貰っていた。
受験生の亀さんとたく丸さんは、間近にセンター試験を控えている為、
準備には参加させない事に3人で決めた。
準備に参加しないと言っても、
そもそもクリスマスパーティーなんて受験前にいいのだろうか?
と私は心配していた。
それは余計な心配だった様で、
2人共志望大学はA判定を貰っていて、今更慌てなくても平気らしい。
柏寮の住人は、普段から真面目にコツコツ勉強を積み重ねてきているから、
テスト前でも皆余裕の表情を浮かべている。