ラベンダーと星空の約束
 




「あの…流星?
うちのお父さんと、1ヶ月も一緒の生活だよ…?

それに、大樹が店を手伝っているし…嫌なら断ってくれても…」




流星の決意を変えたくて、不安要素を口にしてみる。


しかし流星にこう言われてしまった。




「大樹…今年も“ファーム月岡”でバイトするのか……

俺も働く。絶対働く。

大樹より活躍して、売り上げアップに貢献して見せる。


紫のお父さんにも一度ちゃんと挨拶しておきたかったから、泊めてくれるのは有り難いよ。

入院中は、君との付き合いについてまで話す機会がなかったし、この機会にとことん話そうと思う」




こ…断ってくれない…

それどころか、いつもの優しい瞳の中に、決意と闘志が見え隠れしている……



冷汗が流れる私を余所に、
流星も瑞希君も、心は既にフラノに向かっていた。


2人は別々な色合いの、やる気を漲(ミナギ)らせる。



冬にはフラノに帰れず、1年振りの帰省を楽しみにしていた私だけど…


この夏休みはストレスで、胃が痛くなりそう……






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