ラベンダーと星空の約束
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瑞希君へのお土産の秋の新作ケーキと、夕食用の宇都宮餃子を買って柏寮に帰ってきた。
我妻ミチロウさんの事を瑞希君に話すと、
「へぇー、面白そうな人だね。
写真は興味ないけど、お昼奢ってくれるなら僕も行けば良かったー」
なんて言って、羨ましがっていた。
夜、お風呂上がりの濡れた髪を自室で乾かし、パジャマ姿で流星の部屋に行く。
流星は椅子に座り、机の上のノートパソコンに向かっていた。
手招きしながら
「これ見て」と私を呼ぶ。
「我妻さんからメールが来てるよ。
今日の写真を、早速送信してくれた」
我妻さんは写真展で、私達に向け2回シャッターを切った。
その画像を送るよと言ってくれたので、
流星はこのノートパソコンのアドレスを、
私は自分用のパソコンは持っていないので、富良野の自宅PCアドレスを教えた。
きっと今頃実家のパソコンにも、同じものが送信されている事だろう。
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今日は楽しい時間をありがとう。
カメラ少女と文学少年の組み合わせは、中々刺激的だったよ。
君達の素直で豊かな感性は、忘れかけていた僕の初心を思い起こさせてくれた。
いつまでもその純真さを忘れないで。
君達とはいつかまた会えそうな気がするんだ。不思議と。
だから、サヨナラは言わないよ。
またいつか会う日まで…
(←おじさん中々カッコイイこと言っただろ? WAHAHA!)
―我妻ミチロウ―
追伸
頼みがある。君達の周囲の人に、ロシアの観光PRをしておいてくれ。
アーニャの美しさも広めておいて。WAHAHA!
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メールでも「ワハハ」言ってる……
それを読んで流星と顔を見合わせ笑った後、添付されていた画像を開いた。
画像は3枚……あれ?
2枚じゃなく3枚なんだ。
私達以外の画像も送ってくれたのかな?
取り合えず1つ目から順に見ていく。
それは白黒じゃなくカラー写真。
写真パネルを指差しながら、私が流星に張り切って解説している所。
この時の私、こんな顔していたんだ……
それはまるで…極当たり前の事なのに、世紀の大発見をしたかの様に得意気に話す、子供の様な表情の私。
夢中になり過ぎて、キラキラ生き生きしている自分の顔が恥ずかしい……