ラベンダーと星空の約束
私が誰とでも遊ぶ女である方が、流星にとって都合がいいんじゃないの?
昨日の夜だって、キスをせがんできたと勘違いして、喜んでいたじゃない。
流星の考えが分からなくて首を傾げていると、
女の子が流星の腕に絡めた手を外し、言った。
「なーんだ、先約入ってたならそう言ってよー
大ちゃん、もう一年生捕まえたんだ。
さすがイイ男だけど、軽さNo.1だね」
「この子はそんなんじゃないよ…」
軽さNo.1の称号持ち…
本当にチャラ男になっちゃったんだね……
流星のセフレって一体何人いるんだろう?
再会してから三日しか顔を合わせてないのに、
リカちゃんと慶子さんとこの人と…3人も知ってしまった。
この分だと、次から次へと女の子が登場しそう。
昨日、気持ちを整理して、流星を知ることから始めようと決めたばかり。
それなのに、何でだろう…
女関係だけはこれ以上知りたくないと、思い始めていた。
嫉妬しているのだろうかと考え、「まさか」とすぐに否定した。
今の流星に恋なんて出来ない。
こんな人…私の好きな流星じゃない…
その後女の子は「また今度ね」と笑顔で去って行き、
私は胸にチクリとした痛みを感じながら、調理場に面した受け取りカウンターへ向かった。