もう二度と恋なんてしないと思ってたのに...
第二章 二人の過去
(美生サイド)
嵐山くんに引っ張られながらも
なんとか屋上についた。

「ねぇ、嵐山くん?」

「何?」

「先約があるんじゃないの?」

私は先約がある事を思い出させて
あっそうだった、じゃ また今度〜
って言ってくるのを期待して言った。

「何言ってんの?
先約は美生ちゃんの事だよ?」

ふーん....
って、私⁉....
約束なんてしたっけ?

「ゴメン。嵐山くん。
約束した記憶が無い。」

「えっ? 今さっきしたばっかじゃん?」

さっき....約束したっけ?

「屋上行こうって約束したじゃん?」

「それって約束なの?」

「うん‼ そうだよ?」

あまりにも笑顔で言ってくるから
約束なんてしてない
って言おうと思ったけど、言えなかった
< 13 / 98 >

この作品をシェア

pagetop