もう二度と恋なんてしないと思ってたのに...
(仁輝サイド)
俺は朝川に、
まんまと昔の事を言い当てられた。

でも、こいつは
それ以上何も言わなかった。

それがこいつにとっての優しさだろう。

...


しばらくの間沈黙が続いた。

すると急に朝川が
メガネを外してレンズを布で拭いた。
俺は無意識のうちに朝川のメガネを
していない顔を覗き込んだ。

すると、目の前に
この世の生き物とは思えないぐらい
綺麗で整った顔があった。

すると、朝川は少し驚き
そして、目を伏せながら言った。

「私と目合わせない方がいいわよ。
不吉な事が起こるわよ。」
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