デビル双子にいじられてます。
「おーい?聞こえてマスカー?…だめだこりゃ」
「聞こえてますけど!」
いちいち腹立つ!
うざったそうに茶金色の髪の毛をかき上げるその姿は、流石に様になっていたけど…さっきの女子たちにこれを見せてやりたい。この顔を。
この蔑むような目。にっこりじゃなくてにやり、な笑い方の口の形もあの頃と変わっていない。
…でも、ちょっと妖艶さが増したかもしれない。それは否めない。
「なんだよ~~、俺の顔じろじろ見ちゃって~~。見惚れちゃったか?ん?」
「………!」
奴がグイっと、突然顔を近づけてきたからなんかドキッとする。いや、こいつ顔だけは昔から良かったし。
「み、とれてませんからっ!離れろ!」
「え~~~」
くそ、絶対楽しんでるその顔。にやつくな。
なんか話がそれるもの…あ!
ナイスな話題あったじゃん!!
「ふ、楓弥は?」
そうそう、なんかいないと思った!
尋ねると桃真は、「あ~~~…」と、首をポリポリとかいてなんだか言いよどんだ声を出した。