デビル双子にいじられてます。
「……ぁ、あたしは稲嶺楓です……!」
なぜか稲嶺さんが自己紹介をして――――なぜか焦りだす3年生。
「……い、稲嶺?」
「ちょっと、やばくない?」
「……い、行こ!!」
………なんだったんだろう。
ぴゅーっと稲嶺さんが自己紹介を終えた途端、何か話し合って逃げていった3年生。
「…………大丈夫ですか?」
「え?……あ、ああ、ありがとう。凄いね稲嶺さん、名前だけで逃げちゃったよ」
なんなんだろう本当に。
あたしの頭の中今、?でいっぱいなんだけど。
「……私のお父さんがここの理事長で」
「ふーん…………、ッえ、」
り、りりりりりりりりり理事長!?
ちょ、マジでか!!!
「凄いね!」
「……そう、ですかね、」
稲嶺さんは少し遠慮がちに俯いたけど、うん、それってかなりすごいことじゃないか。
自分の親がひとつの学校を背負ってるなんて。
すごすぎるな…!