デビル双子にいじられてます。
「…………何?」
「………」
あたしの問いかけにいやいや、という感じに応じた楓弥の声色は誰が聞いても不機嫌そのもので、冷たくて。
きゅ、と浴衣の裾を握る。
聞かなきゃいけない。どうして急に冷たくなったのかまだ、あたしは知らない。
楓弥の気持ちは楓弥にしか分からない。
…………聞かなきゃ、頭ではそう煩いほど言ってるのに、聞けない。
………楓弥に嫌われるんじゃないか、マイナスな考えがよぎる。
それを考えると、さっきみたいにぐるぐるぐるぐる、頭が混乱して、焦って、むかむかして、どうにもならなくなってしまう。
「……っ、」
言わなきゃ。
そんなあたしの気持ちを酌み取ったかのように楓弥が口を開いた。