デビル双子にいじられてます。
「じゃあ服のサイズ合わせするからこっち来て!」
「えっ、」
展開早くないですか、とあたしがあわあわしながら委員長についていこうとした、とき。
あたしの腕を、楓弥が掴んだ。
「………え?」
「……来い」
「は?」
昨日もこんな構図なかったか?とあたしが首をかしげる間もなく楓弥が人気のない廊下まであたしを連れて行く。
「………ほんとにシンデレラやんの?」
「え、だって他にやれる人がいないし」
「…ちっ」
な、なに。
何でそんな不機嫌なんですか。
「相手誰だよ」
「相手?」
「王子役」
「えーっと……確か荒居くん、だったかな」
「ちっ」
またしても楓弥は盛大な舌打ちをする。表情がどんどん険しくなってるのは気のせいかな。
「……キスシーン、あんだろうが」