デビル双子にいじられてます。
しかもすぐ隣で。
その人物の姿は暗くてよく見えない。―――――――でも。
この声は。
「………ふう、「しー」
あたしがよく知った声で、奴はそうあたしに言った。
体育館の裏手にある放送室でまた、あたしに声が届く。
『はーいはいはい、今電球取り替えま~す』
今度は間延びした緩い口調。
今度も誰なのか、すぐ分かった。
……来てくれたんだ。
あたしの隣にいるであろう金髪のアイツは、「じゃーな、頑張れよ」そう言ってぽんぽん、あたしの頭を叩いて裏手に回っていった。
あたしは足音のしたほうをじっと見つめながら、「ありがとう、」と呟いた。