【完】小さなしあわせ、重ねよう。
「やったー!」
許せば、本当に嬉しそうにはしゃいだ。
「でもさ、もう少し子ネコいないのかな?」
「だよねー。大概のネコちゃんは6匹くらい産むもんね」
生き別れになってしまっては可哀想だ。
…しかし、あれから数十分探しても出てこなかった。
「うーん。この子たちだけなのかな?」
「…だといいんだけどね。」
「うーん...」
畑辺は何か引っ掛かっているような顔をして、子ネコ2匹を抱えている。
ちなみに俺は母ネコ担当。
俺だって気になってはいないわけじゃない。
ただ、事実は事実だから受け入れる他ない。
この母ネコ、抱いた当初は少し居心地が悪そうにしていたが、今では完全に体を預けきっている。
「とりあえず今日はこの辺にして、買い物に行こう」
「…そうだね!」