【完】小さなしあわせ、重ねよう。
.*..*..*..*..*..*..*..*..*..*.

「…ただいまー」

「おかえりー!疲れたでしょ、お風呂入ってきなよ」

「…うん、じゃ、入ってくる」

「どのくらい入る?」


15分と答えると、
そのくらいにごはん並べ始めるね、
と、あの好きな笑顔で言われた。

着替えを持って風呂に向かった。


…幸せだな。


髪を洗いながらあの笑顔を思い出す。

帰ったら、
本当に好きな彼女が笑顔で迎えてくれて、
お風呂の準備もごはんの準備もして待ってくれている。


…ほんっと幸せだな。


俺以上に幸せなヤツっているのか?と自慢したくなる。

それだけ幸せで、心が満たされている。


でも、畑辺は幸せなんだろうか…?


俺は畑辺を幸せにしてあげられているのだろうか…?



自己満足じゃないだろうかと不安に駆られる。


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