【完】小さなしあわせ、重ねよう。
「あ、それよか、慶起クンはちゃんと”ヤッて”ますか~?」
「はぁ~?お前酔ってんの?あ、酔ってなくても言うか」
「うーんまぁ、酔ってはいるけど!」
「えみ、そろそろ行こう」
修也は無視してえみに声をかける。
けど、
「そうなの?奈々も?」
「そうそう。なかなか、」
女性陣で盛り上がっていて、返事も返してもらえなかった。
でもまあ、えみが楽しそうならそれでいい。
彼女の笑顔が見れれば俺も幸せだから。
「あ、慶起がにやけた!うわぁ、気持ち悪っ」
「うるせー」
「なぁ、笑美ちゃん!今慶起が笑美ちゃん見て・・・
「こら、黙れっ」
・・・今日は一日馬鹿みたいに騒いだ。
「はぁ、疲れた」
家に着いて、正装から着替えた。
「珍しいね。でも、楽しかったんでしょ?」
「あぁ」
「そういう顔してる。綺麗だったね、奈々」
「うん、妊婦には見えなかったよ」
「確かにね。どんな子が生まれてくるのか楽しみだなぁ~」
幸せそうに楽しそうに笑っている。
まるで自分のことのように。