プレイボーイの甘い罠


「はいはい、聞き飽きたから」


これは毎年の決まり文句。でも照れ隠しと取ってくれるとありがたい。


16歳の少年が真っ向からそんな事を言われるのは恥ずかしいのである。




「ふふっ。あ!そうだ、伊織。今日は特別ゲストを呼んであるの!17時から来るから楽しみにしておいてね~?」



特別ゲスト?って誰だ?


俺の知ってる人か?



「あら、もうこんな時間!ごちそうの準備しなくちゃ」


バタバタと慌ただしく母さんはキッチンに入っていった。


時計を見ると15時10分。


母さんの言う"特別ゲスト"という人はあと2時間くらいで我が家に来るらしい。


まあ、どうせ母さんの友達とかなんだろうけど。


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