初恋さくらんぼ
あの後。
仲良く手を繋ぎながらきた私たちを見て、
美香は少々怒りながらも、私、邪魔だから先に帰るねと言って2人きりにしてくれた。
美香。いつもありがとう。
私達が付き合えたのは、美香のお陰でもあるよね。
そして、
綺麗に咲いた、桜並木の下を2人で歩いた。
「俺も半分諦めてたけど、まさか、この学校に来るなんてねっ」
と、相変わらずの笑顔で言う遥希くん。
私は
ああ、やっぱり、この人が好きなんだ
と。
無意識に口角が上がってしまう程の幸せを、胸に抱いていた。
「また、この道、歩こうな。」
「はい!」
2人の間で、可愛いさくらんぼが、にっこり笑っていた。
-end-