もう一度…。
「……どうだろうね。……私は隼介先輩のご両親じゃないから、ホントのところはわかんないけど。。」


「うん…。」


「でも……、今のゆりと美緒ちゃん見てたら、ご両親も隼介先輩の想い出笑って話せるんじゃないかなって思うよ。」


「……。」


「それに、美緒ちゃん。」


「え?」


「笑った顔がさ、隼介先輩に似てきたよね。」「そうかな?」

「うん。顔がクシャってなるとこがさ、似てるな~って思う。
  でさ、ちょっとホッとする。あ~先輩ここにちゃんといるじゃん、ってね。」

そう言って懐かしそうに笑う都の目は、ほんの少し潤んでる。

「だから、その一緒の旅行?
  …辛くなることもあるかもしんないけど
  それ以上にホッとするし楽しいし、幸せだと思うよ、きっと。」

「…やっぱ、都に聞いて正解だったな。」

「そ??」

「うん。いつも…ホント…ありがとね。」

照れくさそうに笑った後、都は何か考え込んで

そして突然こう言った。



「ねぇ!じゃあその旅行、私も行っていい??」



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