初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。
「ていうか、また改めて祝うから」
「えっ、そんなのいいよ!」
「だめ」
嬉しいけど、申し訳ない…!
ていうか、そんなの、どうしたって期待しちゃうよ……。
「…南雲くんは?」
「え?」
「誕生日、いつ…?」
「ああ、12月だよ」
やっぱり冬生まれだ。なんか、そんなイメージがあった。
イメージ通りだなぁ、なんて思ったらなんか嬉しくて。
「…ほら、帰るよ」
そう言われて、歩き始める。
帰り道で立ち止まって喋れるようになるなんて、思わなかった。
初めて一緒に帰った時は、気まずくて大変だったのに。