初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。




「すっごく素敵なお店だね!」



私が勢いよくそう言えば、くくっと笑う。

笑顔も少しだけ、見慣れてきた。




「猫、好きそうかなと思って」




それにしても南雲くんがこんなに可愛いお店を知ってるなんて意外すぎる。

後で聞いてみたら、友達に教えてもらったとかで。





「あの、ありがとう!

お祝いしてもらえてすごく嬉しい…」




「うん、ごめんね当日じゃなくて」



「それは本当に気にしないで!」



南雲くんにお祝いしてもらえるだけで、十分すぎるくらい幸せだ。



ケーキを食べてココアを飲んで、猫と遊ぶ。






< 107 / 247 >

この作品をシェア

pagetop