初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。




好き、だなぁ。




笑うと細くなる目も、少し上がる口角も、陽に当たって明るく見える髪も。



いつの間に私、南雲くんのこと、こんなに大好きになっちゃったんだろう。






「ありがとう、大切にするね!」




ブレスレットを丁寧に箱に入れて言えば、また笑ってくれる南雲くん。






「あ、南雲くん、あの…

私もオススメの本持ってきたんだけど…」




バッグの中から取り出した本を受け取って、南雲くんは「へえ」と呟いた。






< 110 / 247 >

この作品をシェア

pagetop