初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。
「…あの、さ」
猫カフェって、飲み物も美味しいんだなぁ、なんて思いながらココアを飲んでいると、南雲くんが少し気まずそうに口を開いた。
「きのう、あの先輩に何貰ったの?」
「え…」
あの先輩、って、伊織先輩のこと?
「…って、ごめん、忘れて。
何ダサいこと聞いてんだろ、俺」
なに、それ。
なんでそんなこと聞くの?
なんで、伊織先輩のこと気にするの?
ねえ、なんで。
なんで、少し顔が赤いの?