初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。
「…どうしよう」
次の日の朝、目の前に並ぶ2つのお弁当箱を見て、呟く。
なんで2人分作ってるの、夕陽。
作るね、なんて言ってないんだから、南雲くんびっくりするよね。
ていうか、迷惑かもしれない。
他人の作ったものは食べたくないってタイプの人もいるし。
ただコンビニのパンが好きなのかもしれないし。
そとそも私のお弁当、自信を持って渡せるほど美味しくない。
「うーん…」
いいや、一応持って行こう。
無理だったら渡さなければいいんだし、せっかく作ったのにもったいないもんね…!