初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。
「よし!」
ふたつのお弁当箱をバッグに入れて、家を出る。
「お、おはよう、南雲くん…!」
「ん、おはよう」
と、目に入ったのは南雲くんの手にあるコンビニの袋。
「あ…」
そっか、そうだよね。
もうお昼、買っちゃってるよね。
なんでそのくらいのこと気づかなかったの、ばか。
お弁当作ってるなら始めに言わなきゃ、迷惑に決まってる。
これは持って帰って、家で食べよう。