初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。
そして、夜景が綺麗になってきた頃。
「そろそろ次で最後の乗り物かなー?」
寂しそうに言う乃愛ちゃんに、
「じゃ、じゃあ!観覧車乗ろう!」
私にしては珍しいくらい大きな声に、少し驚いた乃愛ちゃんと、ありがとう、って手を合わせる鹿原くん。
「夕陽って観覧車好きだったっけ?」
「うん、好き!」
乃愛ちゃんに怪しまれちゃいけない!
たしかに、乃愛ちゃんと2人で遊園地に来るときは、観覧車なんて全然乗らなかったけど。
鹿原くんと乃愛ちゃんのためにも、絶対に観覧車に乗らなきゃ!
「4人も乗れるかなぁ?」
観覧車の列に並びながら考えてる乃愛ちゃんに、
「わ、私、南雲くんと2人で乗ってもいい…!?」
なんて、何だかすごいことを言ってしまったことに、言い終わってから気づいたんだけど。
…どうしよう、南雲くん、引いてないよね…?