初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。
「えっ、じゃあ…」
「俺と2人で乗ろう、乃愛」
「う、うん…!」
良かった、多少強引だったけど、うまくいった!
ほっと胸を撫で下ろしていると、私たちの番が来て、南雲くんと2人で観覧車に乗り込む。
小さなゴンドラの中に入った瞬間、ぐらりと揺れる。
「わ、っ」
「…平気?」
スッと手を差し出してくれた南雲くんの腕につかまって、ゴンドラの椅子に座る。
一瞬だけ触れた手に、ドクン、って心臓が跳ねて。
顔、熱い。
だめだ、2人きりなんて、息が止まりそう。