初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。

「とりあえず、お互いに頑張ろ！」


「う、うん！」





そうだ、頑張ろう。


絢星くんはきっと、私のことを好きではないと思うけど。


私のこと、嫌いではないはず。






「夕陽はどうしてそんなに自信ないの？」




「…好き、って、言われたことないし…

それに、なんで私を選んでくれたのかも、分からないし…」




私の答えを聞いても、不思議そうな乃愛ちゃん。




「普通に、夕陽のこと好きだったのかもよ？」



「それはないよ！

だって、喋ったこともなかったもん…」





そうかなぁ、って納得いかない顔。

そうなの！って、乃愛ちゃんにも、自分にも言い聞かせる。