初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。



「絢星くん…?」


「ごめん」


「え、」



「トマト、確かに苦手だったけど、夕陽が作った弁当なら食べれる…から」



そ、そこ…?

なんかちょっとズレてない…?




「ていうか、夕陽のおかげで食べれるようになった」


「そ、それは…良かったけど…」




わざわざ、そんなこと言うために授業抜けてくれちゃうの?

私が泣いてたから?

そんなことされたら、期待しちゃうよ。




「…ごめん、泣かせた」




私の涙の跡に優しく触れる手。

思わず、キュッと目を瞑る。




「このままサボろうよ」



そう言って階段に座る絢星くんの隣に、ちょこんと座る。




「…絢星くんでも、そういうこと言うんだね…」


「…つーか、俺が我慢できない」


「え…?」



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