初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。




外は、真っ青な晴れ空で。

開いた窓からは、涼しい風が吹いて。


肩に感じるのは、絢星くんの体温。



なんだろうこれ、幸せだ。





「絢、星くん」


「ん?」


「冬花さん…と、どういう関係なの…?」




思ってたより不安だったんだなって、自分の少し震えた声に気付かされる。





「…中学の時、付き合ってた」



ああ、やっぱり。

聞かなければよかった、かも。





「冬花が転校するから別れたのが、中3の時かな」



「そう、なんだ…」





それって、もし、冬花さんが転校しなければ。


今でも2人は付き合ってたのかな。






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