初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。



「…夕陽、何か話してよ」



「えぇっ…」


「夕陽の話、聞きたい」





なに、その無茶振り。

なに、その甘い言葉。



初めて保健室で2人きりになった時と、同じセリフ。


だけど今は、涙が出そうになるくらい嬉しいなんて。





「あ、の」


「うん」



「絢星くんの、好きな食べ物とか、知りたい…」



「…そんなこと知りたいの?」




知りたいよ。

あなたのことなら、何だって知りたいよ。




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