初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。
「…ううん、それだけじゃない」
冬花さんが、眩しくて。
あんな風に、ハッキリと自分の気持ちを持っていて。
絢星くんと両想いだった時間が、確かにあって。
私とは比べ物にならないくらいの時間、絢星くんを想ってきたんだろう。
…絢星くんは、どうなんだろう。
私よりも、冬花さんと付き合いたいのかな。
冬花さんがいなくなったカフェでひとり、空になったカップを眺めていた。