初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。
13.その腕を掴めない
「それじゃあ、今年の文化祭、うちのクラスの出し物は白雪姫の劇に決定しますー!」
「「「はーい」」」
クラス委員が黒板に大きく「白雪姫」と書いたのを見て、みんなが拍手する。
もうすぐ文化祭のシーズン。
うちのクラスの出し物は劇に決まった。
「配役なんですが、白雪姫はやっぱり冬花ちゃんでいいですかー?」
「「いいでーす」」
白雪姫役は、やっぱり1番美人だからと冬花さんに決まった。
色も白いし、本当に白雪姫って感じだ。
問題は王子役で。
「私、相手役は絢星がいいなぁ」
冬花さんのひと言で、絢星くんに決まってしまった。