初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。



「絶対嫌なんだけど…」


「姫からのご指名は絶対でーす」




嫌がる絢星くんも、みんなの勢いに押されて王子役をやることになっている。



「…いいの?夕陽ちゃん」


コソッと聞いて来る友達たちに、大丈夫だよ、とへらりと笑った。




きっと2人はどんどん仲良くなって。

私の入る隙なんて少しもなくなって。


本物のお姫様と王子様みたいになって。



でもそうしたら、さすがに諦めがつくかもしれない。




< 180 / 247 >

この作品をシェア

pagetop