初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。



こんな時ですら、思い浮かぶのは絢星くんの顔で。


いつものクールな顔も。

たまに、堪え切れずに笑うところも。

優しい目も。

拗ねた顔も。



頭の中をぐるぐる回って、離れてくれない。





ーーーガラッ






と。


突然開いたドアに、驚いて振り向けば。




「絢星く…」



うつむいたままの、絢星くんだった。





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