初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。



ぐるぐる、ぐるぐる、浮かんでは回る疑問。


私を選んでくれた理由が。




「好きだから」って、シンプルな答えであって欲しかった。


聞くのが怖くて逃げ回って、結局聞かないまま終わって。


私の臆病者。

ばか。


自分からは好きなんて言えないくせに、言って欲しいなんて欲張り。




「ううー…」




ぽろぽろと溢れる涙が、アスファルトを濡らした。





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