初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。
「夕陽」
「あ…乃愛ちゃん」
準備期間中はクラスの準備があるからなかなか会えなかった、他クラスの乃愛ちゃん。
文化祭は一緒に回ろうって約束したんだ。
「たこ焼き買って来たから一緒に食べよう」
そう言って、私の隣に座る乃愛ちゃん。
みんなお祭りに夢中で、屋上に来てるのは私たちだけだ。
「ありがとう…」
「…南雲くんと、別れたの?」
「そう…みたい」
恋愛初心者だから。
別れたのかどうかもわからなくて、どこが終わりなのかわからなくて。
それを周りから知るのは、すごく切なくて。