初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。
「……もう、我慢できない」
マイクが拾わないくらいの声で、ボソッと呟いた南雲くん。
私の目をしっかり捕らえて、離さない。
吸い込まれるような瞳は、あの日、私が思わず頷いてしまった時と同じだ。
「…好きだ」
掠れた声でそう言った南雲くんの唇は、そのまま私のそれに優しく触れた。
「…え、」
寸止めのはずじゃ、なかったの?
ううん、ていうか、それよりも。
…好きって、言った?